【岐阜】西穂山荘で年越しした話(前編)。

2019年12月31日、北アルプスの西穂山荘で年を越してきました。

新穂高温泉からロープウェイで西穂高口駅まで上がり、そこから小屋まで歩く。それだけの日ですが、僕にとっては初めての雪山でした。

この記事は前編です。元日の初日の出は後編に書きます。

目次

先に、装備の話をさせてください

この日と翌日、僕は夏用の登山靴にチェーンアイゼンという装備で歩いていました。

西穂高口駅から西穂山荘までの樹林帯は、それでもなんとかなりました。ただ、翌日に丸山まで上がったときは風が強く、あの装備で行くべきではありませんでした。反省しています。

冬の北アルプスに入るなら、冬靴、12本爪アイゼン、ピッケル、しっかりした防寒装備をそろえてください。この記事を読んで行ってみようと思った方は、装備だけは僕の真似をしないでください。

コースデータ

目的地西穂山荘(2,367m)
場所岐阜県高山市〜長野県松本市(北アルプス・穂高連峰)
日付2019年12月31日(火)
ルート新穂高温泉駅〜(新穂高ロープウェイ)〜西穂高口駅〜西穂山荘(泊)
距離4.4km
のぼり/くだり1,127m/69m(ロープウェイ分を含みます
行動時間2時間14分(9:47〜12:02/休憩53分)
コース定数19(ふつう)/標準タイム4時間
天気雨・霙・雹のち雪(下部)/曇り(上部)
人数2〜5人
装備タグアイゼン/ストック
Download file: withmountain_20191231.gpx

のぼり1,127mのうち、ほとんどはロープウェイです。自分の足で登ったのは西穂高口駅(2,156m)から西穂山荘(2,367m)までの約200mだけ。数字だけ見ると立派ですが、中身はそういうことです。

下は雨、上は銀世界

雪に突き刺さった赤いピッケルと2本のストック。周りは一面の雪
装備。この日はまだ樹林帯だけです

9時47分、新穂高温泉駅。

この時点で雨やら霙(みぞれ)やら雹(ひょう)やらが降っていて、幸先は最悪でした。ロープウェイが止まったらそこで終わりです。

なんとか動いてくれました。

新穂高ロープウェイは1970年(昭和45年)7月15日開業。第1ロープウェイが新穂高温泉駅〜鍋平高原駅、第2ロープウェイがしらかば平駅〜西穂高口駅です。第2ロープウェイは日本初で唯一の2階建て構造のゴンドラ(定員121人)で、1998年に全面改修されました(Wikipedia「新穂高ロープウェイ」)。

雪に半分埋まった西穂高口駅の建物。屋根にも壁際にも厚く雪が積もっている
西穂高口駅。標高2,156mです

9時53分、西穂高口駅(2,156m)に到着。扉を開けたら一面の銀世界でした。

天候は相変わらず悪く、青空は見えません。それでも、下の雨とは完全に別の世界でした。

雪をかぶった針葉樹の林の中を、踏み跡が奥へ続いている
サクサク歩けました

10時36分、歩き出します。西穂高口駅から西穂山荘までは樹林帯の道です。

雪山は初めてでした。パウダースノーを踏みながら歩くのが、とにかく新鮮で楽しい。何もかもが白くて、音が吸い込まれます。

灰色の空を背に、霧氷で真っ白になった木々が立ち並んでいる
木が真っ白でした

1時間ちょっと歩くと、小屋に着きます。

雪面から突き出た何本もの細い棒。それぞれに赤いテープが巻かれている。奥に色とりどりのテントが見える
テント場。棒が目印です
屋根まで雪に覆われた木造の山小屋。前の雪面にスコップが刺さっている
西穂山荘。標高2,367mです

11時44分、西穂山荘(2,367m)

西穂山荘は通年営業の小屋です。テントサイトもあり、夏季は診療所も開設されます。ここから先、大岩の道を縫って登ると森林限界で、ケルンのある丸山(2,452m)に出ます(YAMAP「西穂丸山」)。

にしほ君と、宿泊の列

小屋の前に作られた巨大な雪だるま。目と口が付いていて、胸元に「2019 今年もお世話になりました 西穂山荘 2367m」と書かれた板が掛かっている
名物の巨大雪だるま

小屋の前に、巨大な雪だるまがいました。名物だそうです。

胸元に板が掛かっていて、こう書いてありました。

2019
今年も
お世話に
なりました
西穂山荘 2367m

中に入ると、宿泊の受付が列になっていました。大晦日にこんなに人が来るのか、とびっくりしました。

でも、みんな同じ目的で来ていると思うと、なんだかうれしくもありました。

小屋の壁に貼られた手書きの掲示。「本日のスケジュール」と大きく書かれ、下に時間割が並んでいる
大晦日限定のスケジュール

壁に「本日のスケジュール」の貼り紙。本館食堂の開放時間、別館レストハウスの時間割、そして「年越しラーメン販売」「カウントダウンイベント」が書いてありました。

山小屋のレストハウスのメニュー表。ラーメンやうどん、カレーライス、飲み物の名前と値段が並んでいる
レストハウスのメニュー
木のテーブルに置かれたカレーライスの皿と、山菜の入ったうどんの丼
お昼はうどんにしました

年越し前に「年越し西穂ラーメン」が販売されると聞いたので、お昼はうどんにしておきました。

暖かい。うまい。

夜ごはんまで時間があって、外の天気も悪かったので、『岳』を読みながら仮眠を取りました。山小屋で山の漫画を読む、という時間の使い方です。

知らない人と、なぜか話せます

トレーに並んだ夕食。揚げた鶏肉、刺身、小鉢、味噌汁、ごはんが乗っている
夕食。山賊焼がうまかったです

夕食は山賊焼がおいしかったです。標高2,367mでこれが出てきます。

そのあと別館の食事場でお酒を飲みました。同じ卓になった方々とおしゃべりをして、UNOをして、楽しく過ごしました。

山にいると、知らない人とでもなんなく話せます。あれは何なんでしょうか。みんないい人なんだろうな、と思います。

山小屋の窓ガラスに飾られた正月のしめ飾り。金色の飾りと赤い房が付いている
しめ飾り。ちゃんと正月です

途中で少し寝てしまいましたが、カウントダウンイベントには無事起きられました。

標高2,367mで年を越しました。

真っ暗な空に細かい星が無数に散らばっている。下のほうに雪面がうっすら写る
夜中、天気が回復してきました

そして、みんな明日の初日の出に備えて寝るのでした。

夜中に外を見たら、星が出ていました。この時点では、まだ明日晴れるとは思っていませんでした。

後編へ続きます

翌朝、奇跡的に晴れました。その話は後編(2020年1月1日の記録)に書きます。

まとめ

  • 2019年12月31日、新穂高ロープウェイで西穂高口駅(2,156m)へ上がり、西穂山荘(2,367m)で年越し
  • 距離4.4km、行動時間2時間14分。のぼり1,127mのうち、ほとんどはロープウェイです
  • 新穂高ロープウェイは1970年開業。第2ロープウェイは日本初で唯一の2階建てゴンドラ(定員121人)
  • 西穂山荘は通年営業。テントサイトもあります
  • 小屋の前に「2019 今年もお世話になりました 西穂山荘 2367m」の巨大雪だるま
  • 年越しラーメンの販売とカウントダウンイベントがありました
  • この日の僕の装備は夏靴+チェーンアイゼンでした。冬の北アルプスに入るなら、冬靴・12本爪アイゼン・ピッケル・防寒装備をそろえてください

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槍ヶ岳・穂高岳・上高地-2019-12-31 / 山走男さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

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