2021年7月22日から25日まで、3泊4日で北アルプスに行ってきました。上高地から涸沢に入り、北穂高岳と穂高岳山荘まで登った記録です。
ただ、これは普通の縦走ではありません。
山の上でスーツとドレスを着て、写真を撮るための4日間でした。
カメラマンは妻の友人です。着替える場所は山小屋が貸してくれました。すれ違った方に拍手をもらったりもしました。お世話になった皆さん、ありがとうございました。
コースデータ
| 山 | 北穂高岳(3,106m)/長野県松本市・岐阜県高山市 |
| 日付 | 2021年7月22日(木)〜25日(日) 3泊4日 |
| ルート | 上高地〜明神〜徳沢〜横尾〜涸沢(2泊)〜北穂高岳・穂高岳山荘〜徳沢(1泊)〜上高地 |
| 距離 | 38.1km |
| のぼり/くだり | 2,750m/2,749m |
| 行動時間 | 26時間39分(4日間の合計) |
| コース定数 | 72(きつい)/標準タイム19時間58分 |
| 標高 | 1,505m〜3,109m(GPSの記録) |
| 泊まり方 | テント泊(涸沢2泊・徳沢1泊) |
| 天気 | 晴れ |
| 同行者 | 家族と友人 |
1日目 上高地から涸沢へ
朝6時07分、上高地をスタート。7月下旬のシーズン中なので、バスターミナルは人でいっぱいでした。
河童橋を渡って、梓川沿いの平坦な道を歩きます。明神館が6時52分、徳澤園が7時46分、横尾が8時50分。ここまでは標高がほとんど上がりません。荷物が重いだけの道です。
横尾で25分休んで、9時18分に出発。ここからが本番で、涸沢まで登り続けます。

涸沢に着いて、まずテント場を確保しました。
写真で見たことはありましたが、実物はもっとすごい。岩だらけの斜面に、赤や黄色や緑のテントがびっしり並んでいます。

そして夜。
テントの中の灯りが、ひとつずつ点いていきます。その上に穂高の稜線が黒く立っている。これが見たかった景色のひとつでした。
2日目 北穂高岳 3,106m
2日目は3時40分に涸沢を出発しました。まだ真っ暗です。

登っている途中で空が明るくなってきました。この時間帯が好きです。
涸沢から北穂高岳へは南稜を登ります。ここが涸沢からの最短ルートです(YAMAP 北穂高岳)。
6時14分に南峰、6時24分に北峰。北穂高岳は南峰と北峰のふたつからなる山です。

山頂標識の前で撮った1枚です。逆光で標識が体を貫通しているように見えて、撮ってから気づきました。
北峰のすぐ下に北穂高小屋があります。ここから見る大キレット越しの槍ヶ岳は、北アルプスを代表する景色のひとつだそうです(YAMAP 北穂高岳)。
この小屋に6時33分から8時26分まで、1時間53分いました。撮影のためです。
11時02分に涸沢へ戻りました。
3日目 穂高岳山荘、そして猿
3日目も暗いうちに出発。3時22分に涸沢を出ました。

穂高岳山荘へ登っている途中で、これに出会いました。
人ではありません。猿です。
朝焼けの雲海を背に、岩の上に座っている。かっこよすぎませんか。この日いちばん驚いた瞬間でした。
5時30分、穂高岳山荘に到着。白出(しらだし)のコルという鞍部に建つ山小屋で、ここから奥穂高岳(3,190m)までは約50分です(穂高岳山荘)。その奥に、ジャンダルム(3,163m)があります(YAMAP ジャンダルム)。
3,000mでスーツとドレス
穂高岳山荘には、5時30分から8時55分まで3時間25分いました。この旅のいちばんの目的がここです。

着替えは山小屋が場所を貸してくれました。標高3,000m近い岩の上で、スーツとドレスです。
7月下旬とはいえ、この高さの朝は冷えます。手をつないでいるのは仲がいいからというより、たぶん寒かったからです。

太陽を正面に入れた逆光のシルエットです。片膝をついています。

同じ構図の別カットです。手を引いている形になったので、こういう話にしておきました。
山でこういう写真を撮る人は、そう多くないと思います。荷物は増えるし、着替える場所はないし、天気に左右されるし、標高3,000mまで運ばないといけない。
それでも、この4日間は晴れ続きでした。運が良かったと思います。
3日目後半 穂高岳山荘から徳沢まで一気に下る
8時55分に穂高岳山荘を出発。撮影が終わったので、あとは下るだけです。

7月下旬でも雪渓が残っていました。緑と雪と岩と空が一度に見えます。
10時27分に涸沢小屋、11時15分から涸沢ヒュッテで46分休憩。そこから横尾が14時05分、徳沢が14時53分です。
3日目はここまでで、徳沢でテントを張りました。
徳沢はいいところでした。お酒がたくさん売っています。
4日目 徳沢から上高地へ
最終日は歩くだけです。徳沢を出て、明神館が8時42分、上高地に9時42分。
河童橋を渡って、上高地ホテル白樺荘でケーキを食べました。4日ぶりの甘いものです。
9時52分、上高地の展望ポイントでゴール。3泊4日、38.1kmでした。
下山後 温泉と自然薯
車を停めていたのは、岐阜県側のあかんだな駐車場です。その近くにある「ひらゆの森」で汗を流しました。
奥飛騨温泉郷の平湯にある日帰り温泉で、露天風呂が16か所あります。大人700円、10時から21時までです(上高地公式ウェブサイト。料金や時間は変わることがあるので確認してください)。
4日間テント泊で山にいたあとの温泉です。これ以上気持ちのいいことがあるでしょうか。

帰り道に「茶茶」というお店で自然薯を食べました。おいしかったです。
まとめ
- 2021年7月22日〜25日の3泊4日。上高地から涸沢に入り、北穂高岳(3,106m)と穂高岳山荘へ
- 38.1km・のぼり2,750m・行動時間26時間39分。コース定数72の「きつい」コースです
- 泊まりは涸沢2泊、徳沢1泊のテント泊
- 目的は、山の上でスーツとドレスを着て写真を撮ること。カメラマンは妻の友人です
- 撮影は北穂高小屋(1時間53分)と穂高岳山荘(3時間25分)で行いました
- 着替えの場所は山小屋が貸してくれました
- 穂高岳山荘への途中で、朝焼けを背に岩の上に座る猿に出会いました
- 下山後はあかんだな駐車場近くの「ひらゆの森」(露天16か所・大人700円)へ
- 4日間とも晴れました
荷物は重かったし、暗いうちに起きる日が続いたし、標高3,000mまでスーツを運びました。それでも、やってよかったと思える4日間でした。
山に魅了されて、山を愛して、山に愛される。そういう人生を送りたいと、このとき本気で思いました。
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