【京都】京都から滋賀へ、比叡山を走って越えた。「比叡山」という山頂は無かった

2020年9月22日、京都の修学院から比叡山を越えて、滋賀の坂本まで走ってきました。

山を越えて府県をまたぐ、というのを一度やってみたかったんです。地図の上では線を1本またぐだけですが、自分の足でやるとまったく違う感覚がありました。

それと、この日はじめて知ったことがあります。比叡山という名前の山頂は、ありませんでした。

目次

コースデータ

大比叡(848m)・四明岳・修学院山/京都府京都市〜滋賀県大津市
日付2020年9月22日(火・祝)
ルート修学院駅〜比叡山登山口〜雲母坂〜修学院山〜展望ポイント〜ケーブル比叡駅〜比叡山頂駅〜四明岳〜大比叡〜ケーブル延暦寺駅〜もたて山(紀貫之の墓)〜ケーブル坂本駅〜日吉大社〜比叡山坂本駅
距離11.1km
のぼり/くだり836m/823m
行動時間4時間53分(8:44〜13:38/うち休憩49分)
コース定数21(ふつう)/標準タイム5時間44分
標高80m〜848m(GPSの記録)
天気晴れ
種別トレイルランニング
Download file: withmountain_20200922.gpx

修学院駅からスタート

叡山電鉄修学院駅のホームと、上を通る架線
修学院駅から出発

8時44分、叡山電鉄の修学院駅をスタート。

ここから登るルートは「雲母坂(きららざか)」といいます。修学院駅から延暦寺までおよそ6km、歩けば片道3時間40分ほどの道です。親鸞が京へ通うのに使い、弁慶も水を汲みに来ていたと伝えられている古道だそうです(比叡山・びわ湖 観光情報サイト)。

「比叡山登山口」と書かれた黄色い看板と、その奥の登山道
比叡山登山口。ここから山道に入ります

9時5分、登山口に到着。住宅地からわずか20分で、もう山の入口です。

京都のこういうところが好きです。街と山の距離が近い。

五色の紐をかけた石仏

積み上げられた石の上にある石仏。首から赤・青・黄・白・緑の編み紐がかかっている
カラフル。どんな意味があるんでしょうね

9時38分。登り始めて30分ほどのところに、これがありました。

石を積んだ上に小さな石仏が座っていて、首から色とりどりの編み紐がかかっています。走っている途中でしたが、思わず止まりました。

あとで調べてみると、仏教には「五色(ごしき)」という考え方があります。赤・白・黄・青・黒の5色で、青と黒は伝統的な表現では緑(翠)と群青にあたるそうです。もとはバラモンが身体を飾るために五色線を着けたのが始まりとされ、仏像の優れたところを強調するために使われてきました(滝本仏光堂)。

写真の紐がその五色線かどうかまでは分かりませんでしたが、色の並びは近い気がします。

木々の間から見下ろす京都市街地の広がりと青空
京都側を一望。ここまで登ってきた分が見えます

9時51分、展望ポイント。

京都の街が一望できました。1時間ちょっとでこれだけ登ってきたのかと思うと、気分がよくなります。

これが見たかった、HIEIZAN

山の上に置かれた白い立体文字「HIEIZAN」と、その向こうに広がる京都市街
HIEIZAN! 写真映えは間違いなし

10時14分。今回いちばんの目当てが、これでした。

「HIEIZAN」の白い立体文字が、京都の街を背にどんと置いてあります。文字の向こうに市街地が広がっていて、これは誰が撮っても様になります。

場所は叡山ケーブルのケーブル比叡駅。ケーブルとロープウェイの乗り継ぎ地点です。叡山ケーブルは標高差561mで日本一。約1.3kmを9分でつないでいます(比叡山・びわ湖 観光情報サイト)。

駅の建物の中に置かれた大きな緑色のカエルの人形
カエルさん。懐かしい

10時27分、駅の中にカエルがいました。

子どものころ、薬局の前でよく見た顔です。山の上の駅で急に出てくるとは思いませんでした。

比叡山という山頂は、なかった

「大比叡 848m」の緑色の標識と、国土地理院の三角点の標石
大比叡、848m。思ったより閑散としています

11時13分、山頂に到着。

ここで気づいたのですが、「比叡山」という名前の山頂は無いんですね。比叡山というのは山域全体を指す呼び名で、最高峰は大比叡(848m)。もうひとつ四明岳という峰があって、京都の南側から見ると、この2つの峰が並んで見えるそうです(山と溪谷オンライン)。

この日のルートでは、先に四明岳を通って、そのあと大比叡です。

で、その大比叡の山頂は、拍子抜けするほど静かでした。国土地理院の三角点と手作りの標識があるだけ。展望もありません。すぐ近くのドライブウェイの駐車場や展望台には人がいたのに、山頂だけ人がいませんでした。

まあ、最高地点というのはそういうものかもしれません。

滋賀側へ下る。ケーブル延暦寺駅がいい

黄色い壁とアーチ状の入口を持つ、大正時代の雰囲気のケーブル延暦寺駅の駅舎
滋賀側のケーブル乗り場。レトロな建物です

11時39分、ケーブル延暦寺駅。ここで県境を越えて、滋賀県に入りました。

この駅舎、雰囲気があります。黄色い壁にアーチ形の入口。坂本ケーブルの駅舎は登録有形文化財に登録されていて、大正ロマンと紹介されています。坂本ケーブル自体も全長2,025mで日本一長いケーブルカー。昭和2年の開業です(坂本ケーブル公式サイト)。

走って越えてきた身としては、2km分をケーブルで運んでもらう発想はうらやましくもあります。

山道の脇に立つ「紀貫之」と書かれた白い案内標柱
紀貫之のお墓があるそうです

12時16分、下りの途中で標柱を見つけました。紀貫之の墓、と書いてあります。

古今和歌集の代表歌人の墓が、こんな山の中にあるとは知りませんでした。場所は坂本ケーブルのもたて山駅から南へ300mほど。JR比叡山坂本駅からだと徒歩15分だそうです(滋賀県観光情報)。

このときは先を急いでいたので、寄らずに通り過ぎました。今思えばもったいなかったです。

展望所の手すり越しに見える琵琶湖と、遠くの山並み
琵琶湖が見えた。山を越えてきたんだなぁ

そして、琵琶湖が見えました。

朝は京都の街を見下ろしていたのに、今は琵琶湖を見ています。同じ日の、同じ足で。県をまたいだ実感は、この景色で来ました。

日吉大社でゴール

「日吉大社」の扁額がかかった朱色の大鳥居と、その奥へ続く参道
下山完了。日吉大社の鳥居です

13時19分、日吉大社の大鳥居まで下りてきました。13時38分に比叡山坂本駅でゴール。

日吉大社は全国3,800余ある日吉・日枝・山王神社の総本宮です。創祀はおよそ2,100年前、崇神天皇7年と伝えられていて、境内には約40のお社があります。平安京から見てこの地がちょうど表鬼門(北東)にあたるため、都の魔除け・災難除けの社として大事にされてきたそうです(日吉大社 公式サイト)。

鬼門を守る神社の脇に下りてきて終わる、というのは、比叡山を越えるコースの締めとしてはできすぎな気もします。

県をまたぐ、はけっこう手軽だった

走ってみての感想は、意外とあっさりできてしまうな、でした。

距離は11.1km、のぼり836m。行動時間は休憩込みで4時間53分。コース定数は21で「ふつう」の分類です。京都市内の駅から出て、滋賀県の駅に着く。電車でつながっているので、帰りの心配もいりません。

ただ、雲母坂は登り一辺倒です。標高80mの修学院から848mの大比叡まで、休むところがあまりありません。走るなら前半は抑えたほうがいいと思います。

今回は時間の都合で延暦寺には寄りませんでした。山頂から根本中堂までは目と鼻の先です。次は延暦寺をちゃんと見て回りたいと思っています。

まとめ

  • 叡山電鉄の修学院駅から雲母坂を登り、大比叡を越えて滋賀の比叡山坂本駅へ。11.1km・のぼり836m・4時間53分
  • コース定数21の「ふつう」。前半の雲母坂が登り続きです
  • 「比叡山」という山頂は無く、最高峰は大比叡(848m)。もう一つの峰が四明岳です
  • 大比叡の山頂は展望が無く、三角点と手作りの標識があるだけの静かな場所でした
  • 雲母坂は親鸞が京へ通ったと伝わる古道。修学院駅から延暦寺まで約6km
  • ケーブル比叡駅にある「HIEIZAN」の立体文字は、京都の街を背に撮れる場所です
  • 叡山ケーブルは標高差561mで日本一。滋賀側の坂本ケーブルは全長2,025mで日本一長いケーブルカー
  • 坂本ケーブルの駅舎は登録有形文化財。大正の雰囲気が残っています
  • 下りの途中に紀貫之の墓があります(もたて山駅から南へ300m)
  • ゴール手前の日吉大社は、全国3,800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮

朝は京都、昼には琵琶湖。山ひとつでこれだけ景色が変わるコースでした。

YAMAP記事はコチラ

大比叡を越え県越ラン / 山走男さんの比叡山・横高山・梶山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

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