2020年7月12日、生駒山地を縦に走ってきました。
大阪の石切からスタートして、生駒山、暗峠、高安山と尾根をたどり、奈良の三郷駅まで22.5km。梅雨の合間で、雨は降らなそうだという日でした。
走ってみたら、主役は山でも景色でもありませんでした。キノコです。
コースデータ
| 山 | 生駒山(642m)・鬼取山・大原山・横峰山・高安山(488m)・三室山ほか/大阪府東大阪市〜八尾市・奈良県生駒市〜三郷町 |
| 日付 | 2020年7月12日(日) |
| ルート | 石切駅〜石切劔箭神社〜興法寺〜生駒山〜鬼取山〜暗峠〜大原山〜鳴川峠〜三国山〜十三峠〜高安山〜西信貴ケーブル高安山駅〜信貴山のどか村〜竹林寺〜三室山〜三郷駅 |
| 距離 | 22.5km |
| のぼり/くだり | 1,259m/1,241m |
| 行動時間 | 4時間44分(7:27〜12:12/うち休憩29分) |
| コース定数 | 36(きつい)/標準タイム9時間54分 |
| 標高 | 23m〜639m(GPSの記録) |
| 天気 | 曇り時々雨 |
| 種別 | トレイルランニング(ソロ) |
石切から、生駒山へ

7時27分、石切駅からスタート。
走り出してすぐ、この石柱がありました。「日本三番目 石切大佛」。何をもって三番目なのかは書いてありません。ちなみに石切大仏は東大阪市東石切町、近鉄石切駅から徒歩8分のところにあります(フォートラベル)。
7時30分に石切劔箭(いしきりつるぎや)神社。地元では「石切さん」と呼ばれていて、腫れ物を治す神様として知られています。境内には樹齢470年ほどの楠があり、東大阪市の天然記念物です(東大阪市)。
ここから山に入ります。前日までの雨で草が濡れていて、走り出して10分もしないうちに全身びしゃびしゃになりました。まあ、これはこれで悪くありません。

8時23分、経塚を通過して、遊園地への階段。7月のアジサイが咲いていました。
生駒山の面白いところは、山頂が遊園地の中にあることです。一等三角点も遊園地の敷地内で、奈良県側にあります。マイカーやケーブルカーでも上がって来られる山です(日本山岳会)。
朝8時台なので、遊園地はまだ動いていません。誰もいない遊園地の脇を走り抜けるのは、なかなか妙な体験でした。

8時31分。大阪平野の向こうに、淡路島と明石海峡大橋が見えました。
雲は厚いのに、遠くははっきり見える。梅雨どきの朝によくある見え方です。
8時35分に生駒山の山頂。ここまで1時間8分でした。
暗峠は、国道です

8時54分、暗峠(くらがりとうげ)。
ここは知る人ぞ知る場所です。標高455m、奈良県生駒市と大阪府東大阪市の境にあり、暗越(くらがりごえ)奈良街道が生駒山地を越える難所でした。
面白いのは、この峠が国道308号だということです。路面は江戸時代に郡山藩が敷いた石畳。参勤交代の籠が滑らないようにするためのもので、石畳の道が国道に指定されているのは極めて珍しい例だそうです。大阪側は麓から峠まで約2.5kmの登りで、最大傾斜は31%。暗越奈良街道は「日本の道100選」に選ばれていて、峠の石畳の道端に顕彰碑が置かれています(Wikipedia「暗峠」)。
写真に写っている石が、その顕彰碑です。走って通り過ぎるだけでしたが、31%の坂を車で登ってくる人がいるのかと思うと、それはそれで気になります。
キノコサーキット

そして、この日の主役です。
9時20分、三国山のあたり。キノコが、今まで見たことのない存在感で生えていました。

赤いのもいました。9時21分。
梅雨で地面が湿っていて、気温も上がってきたタイミング。キノコにとってはいちばんいい条件だったのだと思います。走っているあいだ、次から次に出てきました。
食べたらダッシュできないかな、巨大化するのもいいな、などとマリオカートみたいなことを考えながら走っていました。もちろん、山のキノコは食べません。種類も分かりませんし、赤いのは特に触らないほうがいいでしょう。
この区間は人も少なくて、スターを取ったみたいに気持ちよく走れました。
高安山から、奈良側へ下る

10時18分、高安山。10時23分に西信貴ケーブルの高安山駅に着きました。
高安山は標高488mで、山頂に三角測量の基準点があります。ケーブルは信貴山口駅から高安山駅までを30分〜1時間間隔で運行していて、この路線は昭和32年に近鉄によって再開されたものです(八尾市)。
山の上に唐突に駅があるのは、いつ見ても不思議です。今度は自分の足ではなく、ケーブルで上がってきたい。

11時11分、下りの途中で見られていました。
草の陰から顔だけ出して、こちらをじっと見ています。近づいたら逃げました。当然です。
このあたりで「信貴山のどか村」の前を通りました。何度も走っているエリアなのに、この施設があることを初めて知りました。同じ山でも、下りるルートを変えると知らないものが出てきます。
三室山と、神降りの風道

11時39分、三室山。
低い山ですが、大和路線と集落が見下ろせる、いい展望のところでした。
ここで見た案内板に「神降りの風道」と書いてありました。調べてみると、この道は龍田古道の一部です。
龍田古道は、奈良時代に平城宮と難波宮をつないでいた官道で、聖徳太子が大陸との交流のために設置したことに始まるとも考えられているそうです。近世まで続く交通・物流の大動脈でした。三室山は龍田大社の管理地で、この山を抜ける道が「神降りの風道」と呼ばれています。磐座や御座峯といった、龍田大社の祭祀に関わる神域を抜ける道です(三郷町公式ホームページ)。
1300年前の官道の上を、いま自分が走っている。低山にはこういう発見があります。

11時43分、昼ごはん。サラダチキンとおにぎりです。
22kmのうち20km走った時点でこれは、正直かなり質素です。でもこの日はこれで十分でした。
12時12分、三郷駅でゴール。お昼ごろには晴れ間が出て、日差しがまぶしくなりました。梅雨が明けた瞬間に立ち会ったような気分です。
コース定数36を4時間44分で
この日の数字を並べておきます。
22.5km、のぼり1,259m、行動時間4時間44分。コース定数は36で「きつい」に分類されます。YAMAPの標準タイムは9時間54分なので、その半分以下で歩き終えた計算です。
速く走れた理由は、たぶんコースの性格です。生駒山地の縦走路は、峠と峰を細かく繰り返します。ひとつの登りが短く、そのぶん下りもすぐ来る。急登でずっと歩かされる区間が少ないので、走り続けられます。
それと、両端が駅なのが大きいです。石切駅から入って三郷駅で終われるので、車の回収を考えなくていい。生駒山地は東西どちらにも駅が並んでいるので、途中でやめる選択肢もいくらでもあります。
ただ、梅雨明け前の低山は湿度が高いです。この日は曇りで直射日光がなかったから走れましたが、晴れていたら同じペースは無理だったと思います。
まとめ
- 石切駅から生駒山地の尾根をたどって奈良の三郷駅へ。22.5km・のぼり1,259m・4時間44分
- コース定数36の「きつい」。標準タイムは9時間54分です
- 生駒山(642m)の山頂は生駒山上遊園地の中。一等三角点も遊園地の敷地内(奈良県側)にあります
- 暗峠は標高455m。国道308号ですが路面は江戸時代の石畳で、大阪側は最大傾斜31%。暗越奈良街道は「日本の道100選」
- 梅雨明け前でキノコがよく出ていました。種類は分からないので、見るだけにしています
- 高安山(488m)には近鉄西信貴ケーブルの高安山駅があります
- 三室山を抜ける道は「神降りの風道」。奈良時代に平城宮と難波宮をつないだ龍田古道の一部で、龍田大社の神域です
- 石切駅から三郷駅まで、両端が駅。途中の峠にも下山ルートが多く、リタイアしやすいコースです
- 低山とはいえ、梅雨どきは湿度が高いので水は多めに
大阪から奈良へ、山ひとつ越えて22km。近場でこれだけ走れるのは、生駒山地のいいところだと思います。
YAMAP記事はコチラ
キノコサーキット🏃♂️🍄in生駒山系 / 山走男さんの横峰山・生駒山・鬼取山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
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