2020年8月8日、奈良の屯鶴峯(どんづるぼう)へ行ってきました。
前から行きたかった場所です。ついでにダイヤモンドトレールも走ろう、行けるところまで行こう、というノープラン作戦でした。
結果を先に書きます。二上山に登るところで、もう終わりました。階段地獄と8月の暑さです。
コースデータ
| 山 | 屯鶴峯・二上山(雄岳517m/雌岳474m)・原岳・麻呂子山/奈良県香芝市・葛城市 |
| 日付 | 2020年8月8日(土) |
| ルート | 関屋駅〜田尻峠〜屯鶴峯〜ダイヤモンドトレール起点〜穴虫峠〜ダイトレ北入口〜二上山(雄岳・雌岳)〜岩屋峠〜原岳〜麻呂子山〜當麻寺〜ゆうあいステーション |
| 距離 | 11.3km |
| のぼり/くだり | 841m/799m |
| 行動時間 | 3時間13分(7:41〜10:54/うち休憩9分) |
| コース定数 | 22(ふつう)/標準タイム5時間49分 |
| 標高 | 80m〜522m(GPSの記録) |
| 天気 | 晴れ |
| 種別 | トレイルランニング(ソロ) |
近鉄・関屋駅からスタート

7時41分、関屋駅からスタート。
この夏はずっと「早く梅雨明けろー」と思っていました。それが明けたら明けたで、こんどは暑い。8月8日の朝7時台で、もう空気が重かったです。
屯鶴峯。ここだけ、白い

8時3分、屯鶴峯の入口に到着。
入口はふつうの階段です。木も緑も、まわりの山と何も変わりません。

階段を登ったら、これでした。
白い。まわりは緑なのに、ここだけ真っ白な岩が盛り上がっています。
この白い正体は火山灰です。千数百万年前、二上山の火山活動で火砕流や火山灰が堆積し、その後の地殻変動で隆起して、長い年月をかけて浸食されて今の姿になったそうです。遠くから見ると鶴が屯(たむろ)しているように見えることから「屯鶴峯」と呼ばれるようになりました。奈良県の指定天然記念物です(香芝市公式ホームページ)。
千数百万年前の火山灰の上に立っている、と思うと妙な気分になります。地球はすごい。

ここで困ったことがひとつ。道が分かりません。
一面が白い岩なので、踏み跡が見えないんです。どこでも歩けてしまうぶん、どこが道か分からない。しかも岩の縁は切れ落ちています。落ちたらまずいところがあるので、走るような場所ではありません。ここは歩いて回ったほうがいいです。
ダイヤモンドトレールへ。そして撃退される
8時28分、ダイヤモンドトレールの起点に戻ってきました。
ダイヤモンドトレール、通称ダイトレは、奈良県香芝市の屯鶴峯を起点に、二上山・大和葛城山・金剛山・岩湧山を通って大阪府和泉市の槇尾山まで続く長距離自然歩道です。全長は約45km。金剛葛城山系の稜線をつなぐルートで、令和3年に開設50周年を迎えています(大阪府)。
つまり、この日走り出した場所は、45kmの縦走路のいちばん端です。行けるところまで行こう、と思っていました。

9時15分、二上山への登り途中。
凍らせて持ってきた1本です。この判断だけは正しかった。世界で一番うまい水でした。
ダイトレ北入口から二上山の雄岳までは、チェックポイントの記録で56分。距離のわりに時間がかかっています。理由は階段です。ダイトレは整備された道なので、登りはひたすら階段。日陰はあるものの、風が通りません。

9時31分、二上山の雄岳に到着。
山頂の温度計は26度でした。数字だけ見れば涼しそうですが、湿度と直射日光は温度計に出ません。実際はもうへとへとでした。
二上山は雄岳517m、雌岳474mの双耳峰です。瀬戸内火山帯の火山で、最後に活動したのは約1,400万年前と推定されています。屯鶴峯の白い岩を作ったのも、この山の火山活動です。雄岳には大津皇子の墓とされる場所があり、万葉集にも二上山を詠んだ歌がいくつか収められています(Wikipedia「二上山」)。
9時44分に雌岳も踏んで、両方のピークは取りました。ここまでは予定どおりです。
問題はこの先。ダイトレは大和葛城山へ続きます。ただ、その入口に立った時点で、もう体が動きませんでした。
この日はソロです。誰かと一緒なら、まだ引っ張られて行けたかもしれません。ひとりで無理をして倒れるほうがまずい。近鉄の沿線側へエスケープすることにしました。
戦略的撤退、と言っておきます。
撤退しながら、ピークは拾う

9時45分、雌岳のあたりで会いました。
バンダナを巻いて山を歩いていました。飼い主さんに声をかけて撮らせてもらったのですが、飼い主さんも同じ眼鏡をかけていて、そこもよかったです。

撤退といっても、まっすぐ帰るのはもったいない。行ったことのないルートを選んで、ピークを拾いながら下りることにしました。
10時2分に原岳、10時25分に麻呂子山。どちらも初めて踏むピークです。
そして10時22分、この道。杉林の中の細い土の道で、ここだけ風が通っていました。この日いちばん気持ちのよかった場所です。二上山の階段でへこたれた身としては、こういう道に救われます。
當麻寺へ下りて、風呂とカツカレー

10時42分、當麻寺のあたりに下山。
當麻寺は612年に聖徳太子の弟・麻呂子親王が創建し、681年に當麻国見がこの地に遷したと伝わるお寺です。天平時代の三重塔が東西に二基そろって残っているのは全国でもここだけ。本尊は国宝の「當麻曼荼羅」で、中将姫が蓮の糸で西方浄土を織り描いたとされています(奈良県観光公式サイト)。
この日は走ってきた格好だったので、門の前を通っただけです。ちゃんと参拝するなら別の日に来たほうがいいと思いました。

10時54分、葛城市福祉総合ステーション(ゆうあいステーション)でゴール。
ここが当たりでした。下山口のすぐ近くに、風呂と食堂がある施設があったんです。
場所は葛城市染野789-1。風呂とプールと食堂があって、営業は10時から21時、月曜が休み(祝日の場合は翌日)。温水プールとの共通利用券は大人510円です。食堂は定食が11時から14時、軽食と飲料が11時から18時(奈良県公式サイト)。
※料金や営業時間は2026年9月時点の情報です。
汗を流して、カツカレー。11時45分でした。
撤退した日にこの締め方は、ちょっとずるい気もします。でもおいしかったです。
夏にダイトレへ突っ込むのは、やめたほうがいい
この日の距離は11.3km、のぼり841m、3時間13分。コース定数は22で「ふつう」です。
数字だけ見れば、そんなに厳しいコースではありません。それでも二上山までで音を上げました。原因ははっきりしていて、8月だからです。
ダイトレは道がよく整備されているぶん、登りが階段になっている区間が多い。階段は歩幅を選べないので、疲れているときほどきつくなります。そこに真夏の湿度が乗ると、標高500m程度の山でもかなり削られます。
反省点をひとつ挙げるなら、「行けるところまで行く」というノープランで夏の縦走路に入ったことです。エスケープできる場所が近鉄沿線にたくさんあったから助かりましたが、そうでない山域なら危なかったと思います。
ダイトレは涼しくなってから、あらためて。
まとめ
- 関屋駅から屯鶴峯・二上山を通り、當麻寺へ下山。11.3km・のぼり841m・3時間13分。コース定数22の「ふつう」
- 屯鶴峯の白い岩は千数百万年前の火山灰。二上山の火山活動でできたもので、奈良県の指定天然記念物です
- 「鶴が屯(たむろ)しているように見える」のが名前の由来
- 屯鶴峯は一面が白い岩で踏み跡が見えません。道が分かりにくいので、走らず歩いて回るのがおすすめです
- ダイヤモンドトレールは屯鶴峯を起点に槇尾山まで全長約45km。二上山・大和葛城山・金剛山・岩湧山を通ります
- 二上山は雄岳517m・雌岳474mの双耳峰。約1,400万年前まで活動していた火山です
- ダイトレの登りは階段が多く、真夏はかなりこたえます。この日は二上山で撤退しました
- 下山口の近くに葛城市福祉総合ステーション(ゆうあいステーション)があり、風呂と食堂が使えます
- 凍らせたペットボトルは持っていって正解でした
撤退はしましたが、屯鶴峯は見られたし、初めてのピークも2つ拾えました。結果としては満足の一日です。
YAMAP記事はコチラ
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