2024年8月3日、北アルプスの蝶ヶ岳(ちょうがたけ・2,677m)に登ってきました。安曇野の三股登山口から往復するルートで、日帰りです。
この日は雲ひとつない快晴。山頂から槍ヶ岳と穂高連峰が横一列に並んで見えました。蝶ヶ岳は「槍・穂高の展望台」と言われますが、その理由が一目で分かる眺めでした。
駐車場のこと、登りの様子、山頂の眺め、蝶ヶ岳ヒュッテの売店まで、この日の記録をまとめます。
コースデータ
| 山 | 蝶ヶ岳(2,677m)/北アルプス・常念山脈 |
| 日付 | 2024年8月3日(土) |
| ルート | 三股登山口から往復 |
| 距離 | 11.1km |
| のぼり/くだり | 1,481m / 1,409m |
| 行動時間 | 5時間34分(5:11〜10:45) |
| 標高 | 1,290m〜2,669m(GPSの記録) |
| 天気 | 晴れ |
| 同行者 | 友人と |
YAMAPのコース定数は33で「きつい」の判定でした。標準タイムは8時間15分と出ています。実際には5時間34分で回っているので、かなり速めのペースです。ゆっくり歩く人は8時間前後を見ておくといいと思います。
蝶ヶ岳について
蝶ヶ岳は長野県安曇野市と松本市の境にある標高2,677mの山です。北アルプスの中では常念山脈に属します。名前は、春先に山頂の南東斜面に蝶の形をした雪形が現れることから付いたとされています。
この山の魅力は、なんといっても槍ヶ岳・穂高連峰の眺めです。梓川をはさんで真正面に向き合う位置にあるので、稜線に出た瞬間に山が壁のように広がります。YAMAPの山情報でも「北アルプス随一」と紹介されています。
三股からのルートは、鎖場やハシゴのような難しい場所がありません。ひたすら樹林帯を登り続けるコースです。技術的な難しさは低いぶん、標高差1,400m超を登り切る体力は必要です。
アクセス・駐車場
登山口は安曇野市の三股(みつまた)です。駐車場は無料で、安曇野市の案内によると3か所あります。
| 駐車場 | 台数 | 登山口まで |
|---|---|---|
| 三股第1駐車場 | 約80台 | 徒歩約15分(700m) |
| 森の広場(第2駐車場) | 約100台 | 徒歩約30分(1.5km) |
| まゆみ池駐車場 | 約20台 | 徒歩約45分(2.5km) |
この日は4時30分に着いて、森の広場にぎりぎり停められました。第1駐車場はその時点で満車。夏の土曜日はこんなものだと思っておいたほうがいいです。もっと早く着くか、平日をねらうか、まゆみ池まで下る覚悟をしておくか。どれかです。

トイレは登山案内所前と第1駐車場、まゆみ池駐車場にあります。第1駐車場のものは洋式で常設です。
駐車場の最新情報は安曇野市北アルプス登山者駐車場情報サイトで確認できます(2026年8月時点の内容を参照しました)。工事による通行止めなどの案内も出るので、行く前に見ておくと安心です。
コースタイム一覧
| 時刻 | 地点 |
|---|---|
| 05:11 | 森の広場を出発(GPS計測開始) |
| 05:20 | 三股登山口 |
| 05:29 | 吊り橋 |
| 05:36 | 力水 |
| 05:42 | ゴジラの木 |
| 06:57 | 蝶沢 |
| 07:59 | 稜線に出る |
| 08:03 | 蝶ヶ岳 山頂 |
| 08:24〜08:36 | 蝶ヶ岳ヒュッテ |
| 08:56〜08:58 | 蝶ヶ岳 山頂(再び) |
| 10:43 | 三股登山口 |
| 10:45 | 下山(GPS計測終了) |
登りは登山口から山頂まで2時間43分、下りは1時間45分でした。山頂とヒュッテで合わせて50分ほど過ごしています。
区間レポート
森の広場から登山口へ
4時48分の時点で森の広場はすでにほぼ埋まっていました。まだ暗い中、次々に車が入ってきます。
そこから林道を30分ほど歩いて登山口へ。登山案内所の前ではすでに何人も準備をしていて、5時台なのに人が多いなという印象でした。

登山口から樹林帯へ
歩き始めて10分ほどで吊り橋を渡ります。橋のたもとに「これより先は、河川の増水により通行できない場合があります」という注意書きがありました。雨のあとは気をつけたほうがよさそうです。

橋を渡ってすぐ、「力水」と名前の付いた水場があります。沢の水が流れ落ちていて、ここで水を補給する人も多いようです。
その先にあるのが「ゴジラの木」。倒れた木の根が、口を開けたゴジラの頭にしか見えません。目玉まで付けられていて、三股ルートの名物になっています。ここで写真を撮っている人をよく見かけます。

蝶沢を過ぎて稜線へ
ここから先は、ひたすら樹林帯の登りです。展望はほとんどありません。傾斜は急すぎませんが、休みどころも少なく、淡々と高度を上げていきます。
6時57分に蝶沢を通過。看板には山頂まで2.4km、登山口まで4kmと書かれていました。数字が出ると、あとどれくらいかが分かって気持ちが楽になります。
そこからさらに1時間。7時59分、ようやく樹林帯を抜けて稜線に出ました。振り返ると雲海が広がっていて、遠くに山が浮かんでいます。ここまでの単調な登りが一気に報われる場所です。

蝶ヶ岳 山頂
8時3分、蝶ヶ岳の山頂に到着。登山口から2時間43分でした。
そして、これです。

槍ヶ岳の尖った頭から、大キレット、北穂高、涸沢岳、奥穂高、前穂高まで、ぜんぶが横一列に見えます。空は真っ青で、雲は一つもありません。登ってきた人が全員そこで足を止めて写真を撮っていました。
反対の東側を見ると、松本平がうっすらと見えました。標高2,677mから安曇野の街を見下ろす形になります。
北に目を向けると、稜線が常念岳へと続いていきます。蝶ヶ岳から常念岳まで縦走する人も多いルートです。この日は行きませんでしたが、いつかつなげてみたい道です。

蝶ヶ岳ヒュッテ
山頂のすぐ近くに蝶ヶ岳ヒュッテがあります。標高は2,668m。山頂と目と鼻の先で、テント場も併設されています。

売店をのぞいてみたら、券売機のボタンがこんな感じでした。

値段はこんな並びです(2024年8月時点)。
- カレー 1,000円/牛丼 1,000円
- ラーメン 1,300円/カルボナーラ 1,300円
- おでん・もつ煮 800円/ご飯単品大盛り 200円
- コーヒー・カフェオレ 500円/紅茶・ココア 500円/ホットミルク・カルピス 500円
- 缶ビール500ml 900円/缶ビール350ml 700円/チューハイ 500円/ノンアル梅酒 400円
- 緑茶 500円/ジュース・天然水 400円
楽しみにしていたおはぎは売り切れでした。8時半前ですでにこれなので、狙っている人は早めに行くか、時間を確認したほうがよさそうです。
下山
8時58分に山頂を離れて下山開始。同じ道を戻ります。下りは1時間45分で、10時43分に登山口に着きました。
登りと同じで、樹林帯の中はずっと展望がありません。膝に負担がかかる下りが続くので、ストックがあると楽です。
総評
| 道の難しさ | 鎖場・ハシゴなし。危険箇所はほぼありません |
| 体力 | 標高差1,400m超。ここがいちばんの壁です |
| 展望 | 登りは樹林帯で展望なし。稜線に出た瞬間に一変します |
| 山頂の眺め | 槍・穂高が正面。晴れた日は文句なし |
| 混み具合 | 夏の土曜は駐車場から混雑。早着が前提 |
「初級者向け」に分類されることが多い山ですが、それは道が難しくないという意味です。歩く距離と登る高さは北アルプスの日帰りとしてはしっかりあるので、体力の準備は必要だと思います。
逆に言うと、危ない場所を通らずに槍・穂高の大展望まで行ける山は多くありません。北アルプスに慣れていない人が最初に目指す山として、よく名前が挙がるのも分かります。
下山後のお楽しみ
下りてきたら、登山口の近くでジュース屋さんが店を開いていました。朝の出発時にはなかったので、日中だけの営業のようです。

汗をかいたあとの冷たい飲み物は、山の上で飲むものとはまた違うおいしさがあります。
まとめ
- 蝶ヶ岳は標高2,677m。三股登山口からの往復で11.1km、のぼり約1,480m
- この日は5時間34分(登り2時間43分・下り1時間45分)。標準タイムは8時間15分
- 駐車場は無料で3か所。夏の土曜は4時30分でも森の広場がぎりぎりでした
- ルートに鎖場やハシゴはなし。ただし標高差はしっかりあります
- 登りは樹林帯で展望なし。稜線に出ると槍・穂高が正面に並びます
- 蝶ヶ岳ヒュッテの売店は8時半前でおはぎが売り切れ
晴れた日に登れば、これ以上ない景色が待っています。逆にガスっていると、樹林帯を登って白い稜線に出て終わり、ということもあり得ます。天気予報をよく見て、晴れそうな日をねらってください。
コメント