【長野】金松寺山|シーズン初めの一本と、天然記念物のシダレカラマツ

今シーズン初の山として、まだ登ったことのない安曇野の里山を選びました。松本市梓川の金松寺山(きんしょうじやま)です。8.8km、のぼり883m、2時間32分。冬のあいだにたるんだ体には少しきつかったのですが、久しぶりに山の清々しさを味わえました。途中には松本市の特別天然記念物になっている一本のカラマツがあります。

目次

コースデータ

日付2025年5月18日(日) 日帰り
ルート金松寺山登山口 → 金松寺山(往復)
距離8.8km
累積標高のぼり883m / くだり883m
行動時間2時間32分(08:53〜11:25)
コース定数21(ふつう・標準タイム5時間21分で算出)
メンバーソロ
Download file: withmountain_20250518.gpx

この日はYAMAPの清掃登山にも参加しています。ゴミ袋を持って歩くだけですが、意識が少し変わります。

この山について

金松寺山は標高1,625m。松本市梓川地区の里山で、山名は麓にある金松寺というお寺から来ています。

その先には天狗岩があります

この山を歩く人の多くは、金松寺山で終わりにしません。さらに70分ほど登った先に天狗岩(1,963.9m)があって、そこまで行くのが一般的なコース取りです。登山道の道標も「金松寺山・天狗岩登山道」と2つ並記されています。

今回は久しぶりの山だったので、金松寺山で折り返しました。天狗岩まで行くなら、往復でもう2時間以上見ておく必要があります。

危険箇所のない、整備された道

登山道はよく整備されていて、技術を要する場所はありません。鎖もハシゴも岩場もなし。シーズン初めの足慣らしや、山を始めたばかりの人に向いている山だと思います。

ただし、コース上に水場はありません。標高差883mを登るので、飲み物は多めに持っていってください。

アクセス・駐車場

最寄りIC長野道 松本IC
行き方国道158号を上高地方面へ。波田町役場近くの信号を右折し、梓川橋を渡って金松寺経由で車止めゲートへ
駐車場車止めゲート付近の空き地に数台
トイレ登山口にはなし
水場コース上になし
登山口に立つ「金松寺山国有林」の看板と注意書きの掲示板。脇には赤い幟が立ち、周囲は新緑の樹林
金松寺山登山口。国有林の看板が目印です

駐車できるのは数台分です。正規の駐車場ではなく、車止めゲート付近の空き地に停める形になります。人気の山ではないので満車になることは少ないと思いますが、余裕を持って行ったほうが安心です。

市民登山の日には梓川大久保グランドに停められて、そちらにはトイレもあります。ただしグランドから登山口までは徒歩50分ほどかかります。

コースタイム一覧

時刻地点
08:53行動開始
09:24金松寺山登山口
10:26金松寺山(1,625m)
11:01金松寺山登山口 通過
11:25行動終了

登り1時間2分、下り35分。標準タイムは往復5時間21分なので、歩くならこの倍は見てください。金松寺山までなら、休憩込みで3〜4時間の行程になります。

区間レポート

登山口〜中腹:とにかく登る

手に持たれた古い木の道標。かすれた文字で「金松寺山・天狗岩登山道」と読める。背景は苔むした木の幹
「金松寺山・天狗岩登山道」の古い道標

道標はところどころにあります。ただしこの写真のように古びて外れかけているものもあるので、地図は持っていったほうがいいです。

斜面につけられた登山道。谷側が切れ落ちた細い道が、新緑の樹林の中を上に続いている
危険というほどではありませんが、細い区間もあります

展望はほとんどありません。ひたすら樹林の中を登ります。標高差883mを1時間で登ったので、それなりのペースです。「たるんだ体には少しきつい」というのが正直な感想でした。

落ち葉の積もった地面から伸びる、ぜんまい状に巻いたシダの新芽。周囲は枯れ葉と下草
シダの新芽。5月の山らしい

5月中旬の山は、足元が面白い時期です。シダの新芽があちこちで巻いた状態のまま立っていました。展望がないぶん、こういうものを見ながら登ることになります。

シダレカラマツ:松本市の特別天然記念物

この山でいちばん覚えておいてほしいのが、これです。

登山道脇に立つ白い解説板。「松本市特別天然記念物 金松寺山のシダレカラマツ」と大きく書かれ、その下に指定内容の説明文が続いている
松本市特別天然記念物、金松寺山のシダレカラマツ

登山道の途中に、こんな解説板が立っています。平成19年3月30日に松本市の特別天然記念物に指定されたシダレカラマツです。

看板の内容を要約すると、こうです。

  • 周囲もカラマツ林で、その中の1本。樹高15.0m、幹囲55.5cm
  • 周りのカラマツと比べて大きいわけではなく、成育も良い方ではない
  • 幹は時計回りに捻れ、枝は先端を除いてすべて下方に垂れている
  • 枝が垂れているのは虫害や病害による衰えではなく、芽吹きの様子からそう推定できる
  • シダレカラマツはカラマツの突然変異と考えられていて、希少な木

面白いのは、大きくもなければ立派でもない木が天然記念物になっているということです。巨木や名木として指定されたのではなく、突然変異という一点で貴重とされている。カラマツ林の中に立っているので、看板がなければまず気づきません。

看板を見つけたら、周りを見回して現物を探してみてください。枝が下向きに垂れている一本があります。

山頂:小さな祠があります

山頂の地面に置かれた赤い小さな石仏と、その脇の白っぽい石。周囲は下草と若葉の枝に囲まれている
山頂! 赤い前掛けの石仏が迎えてくれます

10時26分に金松寺山の山頂。樹林に囲まれていて大展望はありませんが、赤い前掛けをつけた石仏が置かれています。

ここから天狗岩へ向かう道が続いています。次はそちらまで行ってみたいところです。

まっすぐ伸びたカラマツ林の中を通る登山道。細い幹が並び、地面には落ち葉が敷き詰められている
良い道でした

下りはカラマツ林の中を35分。まっすぐ伸びた幹が並ぶ道は歩いていて気持ちがよく、この日いちばん「山に来たな」と感じた区間でした。

下山後:山名の由来である金松寺へ

金松寺の本堂。瓦屋根の立派な建物の前に石畳の参道が伸び、両脇に大きな木が立っている。空は快晴
これが金松寺

下山後、麓の金松寺に寄りました。山名の由来になっているお寺です。

登山口へ向かう道の途中にあるので、行きに前を通ります。帰りに立ち寄って山を振り返る、という順番がちょうどいいと思います。

総評

項目評価
よく整備されていて危険箇所なし。鎖もハシゴもない。ただし細い区間と、古びた道標がある
景色樹林帯が中心で大展望はない。カラマツ林の道が気持ちいい。シダレカラマツは必見
補給水場も売店もなし。すべて持参
アクセス松本ICから。車止めゲート付近に数台。トイレなし
注意点駐車スペースが数台分/水場なし/展望が少ないので地図で現在地を把握する

まとめ

シーズン初めの1本として、ちょうどいい山でした。危険箇所がなく、標高差はそれなりにあって、混んでいない。そして天然記念物のカラマツという、ひとつ持ち帰れる話がある。

こんな人におすすめ

  • シーズン初めの足慣らしをしたい人:のぼり883mを危険なく稼げます
  • 人の少ない山を歩きたい人:安曇野・松本の里山の中でも静かな部類です
  • 山でひとつ何かを見つけたい人:シダレカラマツの解説板は、探して読む価値があります
  • もう少し歩きたい人:天狗岩まで足を伸ばせば、往復で本格的な一日になります

次は天狗岩まで行ってみます。

YAMAP記事はコチラ

当日の軌跡と写真は、YAMAPの活動日記にまとめています。

安曇野の里山:金松寺山(2025年5月18日)|山走男の活動日記 – YAMAP

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